恵比壽塵報(略称/恵比塵☆YEBIJIN)
YEBIsu Journal Ironical News columns : Japan Intelligence Network
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[10/01/15]
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■[恵比壽塵報]96号:電報が届かない
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 今年は大雪である。例として福島県昭和村のHPを参照すると、役場周辺で 積雪163cmとのこと、本年1月14日現在である。昭和村に限らず、役場 は昔から市町村の大体まん中にあり、近隣地域では一等地で、交通至便な場所 と相場が決まっている。その場所で163cmなのである。163cmという のは、今期の累積降雪高ではなく、一晩降って日中に溶けて締まって、また降 って重さで圧縮されてという繰り返しの中での積雪高である。いわば凝縮され た累積赤字のようなものである。いや、赤字ではなく、白い雪であることが幸 いであるが、雪の中の日常生活は大変な影響を受けるのである。

 そんな中で奥会津の知人の方(88歳)が亡くなられた。
 家人と相談した結果、弔電だけでも差し上げようということになった。弔電 は115番である。最初はなかなかつながらない。東京から115を廻して、 いきなり奥会津の電報電話局につながるわけではない、東京の115局が受け たのにつながらないのである。

 以下は、家人が対応したのだが、
 宛先のご自宅の住所と翌日配達の旨を伝えると、「届けられない(間に合わ ない)」といわれたというのである。大雪で電報が翌日に届かないと言われた というのである。ところが、「自宅ではなく斎場であれば届けられる」と言っ たというのである。それで、参列予定の人に斎場名を尋ねて、Webで住所を 調べて、もう一度、115を廻した。←ついつい、廻した、と書いてしまいま すが、ボタン式ですネ。こんどはすぐにつながった。横浜の115局が受付け たという。

 斎場はその村にはない、隣の町である。確かに大雪であるが、電報の最低限 の受付体制は、日本国中の斎場は網羅しているということか。そういえば雪で 参列に遅れる(やむなく欠礼する)人はいらっしゃるであろうが、祭事が出来 なかったという話は聞いたことがない。それなりの交通の便が確保されている ということですね。国中の斎場は、「必ず最寄の電報局のある場所からの交通 の便は確保されている」ということが知れるのである。

 よくよく考えてみたら、電報というのは申込みを受付けた場所で紙に印刷し ているわけではない。受付けた電報電話局が、宛先の最寄の電報電話局に電話 (テレックスだったりFAXだったり)をして、受信した電報電話局がそれを 紙に印刷して、見開きの封書に仕立て上げて、そこからは局員が現物を持参す るのである。
 電話が家庭に設置される以前の時代は、最先端の通信設備を利活用したシス テムであり、最新ビジネスモデルであったのである。電報が届かないなどとい うことはありえなかった筈。つまり、これ(電報が届き難いこと)は、電報電 話局は各地で廃止されてきているという事の証左(裏返し)ではないかと気が 付いたのである。

 必須要件を満たす伝達だけであれば、電報電話局の手を煩わせることもない のである。つまりは、家庭にもあるFAXは電報受付装置になり得ているので ある。しかし、弔電代わりにFAXで済ませる人はよもやいないとは思うが、 いないとも限りませんね。お祝い事であれば遊び心でFAXする人は沢山いる と思われる。
 弔電は、ある程度の儀礼なので、一家に1台弔電受付端末代替機があったと しても、殆ど使われる事はない。またその伝達方法の一部(入口か出口か)に 人手を介している事に、存在理由があるのである。

 ここでひとつ疑問がおきた。
 電報局は斎場までの交通の便が確保されているのではなく、実は既に密かに、 『斎場には弔電受付端末が設置されているのではないか?』という疑問である。 電報印刷用紙と専用封筒があれば事足りるのである。
 「電報」と名づけると、私信通信文書かどうかとか、やたらややこしい法律 (既得権益)があるのかもしれないのでよくわからない。

 高齢者と過疎の地は、培(つちか)ってきた風習を大事にしているのである。
 電報局そのものであることまでは求めない、過疎地にこそ文化としての電報局機能を残し て欲しいと思うのは恵比壽塵報だけであろうか。
 花屋さんのお祝い配達などであればメッセージカード付きなどというサービ スもある。過疎の地の役場、郵便局、宅配便受付所、現地で活動するNPO法 人の皆様、私設電報受付所はいかがでしょうか。いたって真面目な提言であり ます。人手を介してこそ伝わるモノゴトとは?

公開時、本文文章を推敲しました。

・ お ・ た ・ よ ・ り ・

(渋谷・本町支局)
    96号は、日本も広いんだな ということ、また時勢を考える機会ともなる良い題材でした。 ちょうど今の私にとって、特になのかもしれませんが。

    昭和の頃は、電報と言えば、NTT(旧・電電公社)の寡占 でしたが、最近は自由化のせいか、郵便局のレタックスや 格安のビジネス電報(NTTの1/3料金)等もあるんですね。 でも料金等は別で、受付配達時間帯はNTTが1番のようです。

    私も保守系なので、ずっとNTTを利用しており、祝電弔電の 発信が多い頃は、PCから手軽に申し込めるD-Mail会員でした。 が、数が減り、1年利用なしで、IDを失効してしまいました。

    恵比塵記者氏の故郷の隣町は、失礼ながら大変田舎なので、確かに どの会社(NTT、郵便局、新規電報サービス会社等)の電報でも 受信可の共用端末か、会社分の端末を置いているかもしれませんね。 または、電報配達の方と郵便配達の方が共用とかもあるかも。 次の機会に、郵便局システム側は、H口さんに聞いてみましょう。 ただ、電報を打つ際、電文のみでなく、キャラクター付等の封筒 も選ぶので、やはり、個々の会社内の拠点等で封入れまでは やって、配達のみを共用とか外注が普通かなとも思います。

    勝手な感想と勝手な自問で、失礼しました。
    可能なかぎり、[恵比壽塵報]、続けてください。
おたよりは、適宜抄録化(一部割愛等及びお名前等の表記変更)して掲載しています。
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一部に苦味の混じる表現がありますがそれは風味です。毒ではありませんので、そのままご賞味下さい(笑)


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